古事記のおはなし

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今日は神々について、このようなご質問をいただいたので
お答えをさせていただこうと思います。

 

 


神様系のお話になるのですが、平安時代に定められた延喜式神名帳で神宮の名を知るされた3社の一社、香取神宮の御祭神、経津主大神は何故、古事記には載っておらず同時期に出来た日本書紀には出てくるのでしょうか?武井様の神様の話では古事記には触れており又未完であるとされ、日本書紀には触れられてません。自分が最も好きな神社の香取神宮の神様とは何なのでしょうか?もし何かわかれば大変にありがたいと思っています。毎日お忙しいとは思いますが神社巡りをするにつれ、ますます疑問は膨らんでおりもし宜しければ教えていただけると大変にありがたいです。

K様のお声


 

 

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ご質問は古事記や日本書紀についてのものなのですが、実は当店は古事記も日本書紀もしっかり読んだことがなく、かいつまんで有名な部分くらいしか存じ上げません。

それは、これらを読んでしまうと、神々から聞いた話を、自身が古事記に沿って考えてしまうのではないかと思うからです。

そうしますと、実際に聞いた話と、古事記との間に相違があった場合に、迷いが生まれてしまいそうで、できれば聞いたまま、ありのままをそのままお伝えしたいと考えています。

今回、このご質問について、当店はある代表的な国津神に話をしてみました。
この国を誰よりも永く見続けた国津神です。

 

 

『香取神宮の神はフツヌシノオオカミで、鹿島はタケミカヅチなのだが、二人ともイザナギノミコトが、カグツチを切った時にできた神だ』

 

 

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「それはどういうことでしょう」

イザナミノミコトが産んだ最後の子が火の神カグツチだ。
本当の名をホノカグツチと言う。

イザナミを苦しめたカグツチに怒ったイザナギは、自身のつるぎでカグツチを切った。
その時、カグツチの飛び散った血から、この二柱は生まれたのだ。

そしてこのつるぎでなければ、この二柱は生まれなかった。
なぜなら、そのつるぎはアメノトツカノツルギだったからだ。
この力を取り込んだ血だったからだ』

 

「アメノトツカノツルギ?」

 

イザナギノミコトが持つ つるぎは何振りかあり、その中の一振りだ』

 

「ええ」

 

『それゆえ、二柱は兄弟のような神なのだ。
それを鹿島と香取に配しているのだが、古事記ではそのように何もかかずに、二柱を同神として崇めたので、タケミカヅチのことだけを書いてある。
日本書紀は他の国に向けての日本のありようを書いた書物のため、しっかりと二つの神々を分けて書き記したもの。
同一神と、古事記では書き記されておるが、本来はそうではない』

 

「わかりました。
そのように伝えます」

 

 

以前、お話をさせていただきましたとおり、古事記でも歴史書でも、時の権力者や、神々の都合で色々と変更されていたり、割愛がされていたりします。

それを悪いこととは思いませんし、お互いに色々と取り決めなんかもあるのだと思います。

そうやって人と神は共存をしてきたのでしょうし、知らないほうが幸せだというのは本当だと、つくづく思うこともあります。

ですが嘘をついたところで、いつかその嘘があやふやになってしまうのでしょうし、忘れておかしくなっていって、結局また嘘をつかなければいけない事態に陥るならば、そのままお伝えをしたほうが楽というものです。

 

 

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