ネパール・ガウリシャンカール《虚空座標KUROさん解説》
こんにちは! KUROです。ご無沙汰しております。
セラピーストーンさんにすてきなネパール水晶が入荷されたと聞いて、
いそいそと出てまいりました。
いろいろレアな産地の水晶が入荷していたので、どのように紹介しようかと考え、ヒマラヤ山脈を東から西へと辿っていくことにしました。
ガウリシャンカールとは?
▲KUROさんの石の解説はこちらにもございます
以前、カンチェンジュンガ産の水晶をご紹介したのですが今回の登場はガウリシャンカール産。
エベレストから西へ50~60kmのところにあり、標高は7134m。
カンチェンジュンガやマカルーの8000m峰に比べると見劣りしてしまいそうですが、それでも富士山の2倍の高さ。
19世紀後半ごろは、この山が世界最高峰と信じられていて、ネパール語(ガウリサンカールと表記されることも)では「世界最高峰」という意味だとか。
1951年にはこの山でイエティ(雪男)の足跡が発見されているそうです。
ガウリシャンカールはネパールの中でははっきりとしたスモーキークォーツの産地として知られています。
その色合いは、ほぼ透明水晶に見えるものからモリオンと言いたい真っ黒なものまで幅広く、今回ご紹介するのはその色合いの幅広さを物語るふたつです。
▼モリオンの詳しい説明や浄化方法・意味・効果はこちらの記事をご覧ください。
ひとつめは淡いスモーキー。
両端に錐面があるDT(ダブルターミネーション)です。
やや表面がざらついて、瑕があるように見えていますが、これはダメージというよりこの産地の特徴です。
やや表面がざらついて、瑕があるように見えていますが、これはダメージというよりこの産地の特徴です。
なぜか、エッジ(面と面の合わせ目の角の部分)が擦れて、古びた表情をしているものが多いのです。この石の魅力は、何と言っても透明感。
スモーキーは、淡いとはいえ透明水晶に比べたら確実に暗くみえるはずなのに、この石は表面の微細な凹凸に光が反射し、それが淡い色を引き立てて、透明水晶と同じくらい「明るく」見えます。
長さ6cmほど、厚みも2cmほどありますが、結晶越しに指がくっきり見えます。
もうひとつは、対照的に濃いスモーキー。
かなり色濃く見えますが、内部はミスト(白い霧状の濁り)やクラックもなく、コーヒーゼリーのようにきれいに透けます。
エッジが擦れているのが特徴のガウリシャンカールの中で、珍しくほとんどの面のエッジがシャープ。
ただし、一部は剥離面になっていて、この産地らしいワイルドな雰囲気をたたえています。
スモーキー・クォーツはよく「グラウンディング」の石とされ、「問題を見据え、立ち向かうために、現実に根付くよう導く、大地の力を持つと言われる」……という意味合いの説明がされていることが多いです。
大地に根ざす力を持つなら、ガウリシャンカールの石は、ヒマラヤの元は海底だった大地を7000m以上も持ち上げた
地球の力に結びついているのではないか……そんな想像も楽しいです。
ガウリシャンカール産は、ネパール水晶の中では流通量が少ないレアな水晶です。
この機会にいかがでしょうか?