2千年以上の時を越え
私たちを救うお守り―。
「その昔、ヒマラヤ一帯には悪神が住んでいて、人々に災いをもたらし、疫病を流行させていた。 人々を哀れんだ金剛亥母(バジュラ・ヴァーラーヒー)が天上で修法を行い、法珠を地上に降ろした。これが天珠で、この天珠を持った人だけが災厄や病魔から守られた。」 「天珠」は天から降ってきたという話が古来よりたくさん伝わっています。 あのラピュタのように天界人がいたのか、または人間外の生命がもたらした、特殊な道具だったのか、知る由もありませんが、こうしたことから天珠は今日でも神の霊石、聖なる石と呼ばれ、この石を持てば厄難や罪障から救われ、生命や健康が守られ、無限の福運や財運が授かるとされています。 また、不思議なことに、天珠には一種の磁場があるとされています。 この磁場が血圧を安定させ、体の気の力を増幅するのだろうと現在では考えられていますが、いまだ詳しくは解明されていません。 凶を避け、災いを断つのも磁場がバリアのように働くからだとされていて、天と地の霊気を吸収し、財や富、福運や吉運を招くのも、磁場が引き寄せるからだとされているのです。 |
◎天珠の製法
天珠のストーンのベースは瑪瑙(めのう)です。その模様はさまざまで人工的に描かれています。現在でも企業秘密となっている特殊な腐食加工を施し、宗教的図案が施されています。
この模様はさまざまで、違いにより天珠の効験(パワー)と暗示は異なります。
そして、天珠が高額になる訳は、この製造方法にあります。瑪瑙とは言っても、とくに美しい部分を使うため、原石から厳選されて、ほとんどの部分を破棄することになるので、それだけで単価が上がってしまうのです。
瑪瑙断面図です。瑪瑙は縞や模様が入ってしまうため、白く透き通った部分のみが使用されます。青い部分が使用できる場所ですが、実際には原石を割ってみないと使える石かどうかも分かりません |
さらに、そこに特殊な液で模様が描かれますが、人が描きますので失敗がでてきます。
その後、焼かれ、液を中まで染み込ませますが、陶器と一緒で、焼いた際にも模様が崩れるため、さらに個数が減ってしまうのです。その作業は数週間〜数ヶ月と時間もかかります。しかも、出来あがりによって、ランクが決まってしまうため、高級天珠は仕入れの段階で、すでに高額です。
◎天珠の良し悪し
高級天珠の中でも、いくつかの種類があります。つるりとした質感のものから、独特の手触りを表現したものまでさまざまですが、割ってみると、中まで模様が染みているのが確認できます。
そして、大切なのは模様がいかにはっきりと、キレイに見えるかです。一般に模様が不安定で、ぼやけるものはランクが低く、また、天珠のベースの色がしっかりと入っているかも評価の対象になります。
安値のものは、模様がはっきりとせず、ベースの色が整っていません。
その他、中まで薬液が染みていないため、削ると模様が消えてしまう天珠風のものや、ペンキで書き込まれたものもありますので、使用中に剥がれてきます。そういったものは量販店などでお目にかかれます。
その他、失敗した天珠を加工して、老天珠としていたり、不良品を高値で売っている場合もありますので、注意が必要です。
本来、パワーストーンは人の心を救うもので、大切なパートナーです。
「この世は苦である」
これは仏陀の言葉です。人生は生、老、病、死の苦しみに満ちています。その苦しみに、どのように耐えて生きてゆくかを私たちは考え続けなければいけません。失う辛さも味わうことになります。
もしも、こんな世界に望んで生まれてきていたとしても、そうであったとしても、つかの間のあいだだけでも、『生きる』という幸せをかみ締めてみたい。そして、一瞬でも、願いを具現化させたいと、私たちは思うものです。
いつもの努力に少しでも、パワーストーンがあと押しをしてくれるなら、こんなにありがたいことはありません。
そして救われた心には、寛大さが宿るものです。寛大な心に許しが生まれ、あなたが私を許してくれるから、私も許すということを知り、また許され、そうした優しさから、楽園は生まれるのかもしれませんね。
2千年以上の時を超えて、私たちを救ってくれる天珠―。その力もさることながら、ロマンティックな言い伝えにも、心を震わさずにはいられません。
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